この事例の依頼主
女性
相談前の状況
長男が自分が家を継ぐし、親の面倒も見たので、実家の土地建物を相続すると言って遺産を独り占めにしようとしているけれども、妹の私は何も請求ができないのでしょうか。という相談でした。
解決への流れ
現在の法律では、子どもは遺言がなければ平等に相続権を持ちます。遺産が実家の土地建物しかなく、長男が土地建物の相続を希望するのであれば土地建物の2分の1に見合う代償金を請求することが可能です。長男が代償金を支払わなければ、土地建物を売って代金を分ける換価分割を求めることが可能です。親の面倒を見たと言っても、親がヘルパーがいないと生活ができないけれどもヘルパーを使わずに長男が面倒を見たような場合でなければ寄与分等は認められません。以上のアドバイスに基づき、遺産分割調停を申し立て、最終的には、2分の1よりも少ない額ではありましたが相応の代償金を相手から支払ってもらうことができました。
長男が家は自分が欲しいけれども、払うお金はないとかなり頑張っていて、調停でまとめるのは大変でしたがそれなら、調停を不成立にして、審判では家を売却して、代金を2分の1ずつ分けるという換価分割を求めるという主張をして最終的には相応な代償金を支払わせることができて良かったと思います。換価分割を求めて審判に基づいて売却する場合は競売で売却することになり低い金額となってしまう可能性もあるし売却できるまでに時間がかかってしまうのでそれを考えると不動産業者の査定額の2分の1よりも低い金額でも調停により解決できたのはメリットが大きかったと思います。