この事例の依頼主
40代 女性
相談前の状況
将来への不安から貯蓄をしようと思いFXに手を出してしまい、2年程で800万円の借金を作ってしまった女性からの相談でした。支払いが滞るようになりご相談に来られました。
解決への流れ
相談者の方にはそれなりに収入がありましたが、借金額が大きく毎月返済をしていくことは困難だったため、自己破産手続きを進めていくこととしました。短期間に多額の借金を作ってしまったために、裁判所から免責を受けられるのかどうかご本人は不安な様子でしたが、二度と同様のことをしないことを裁判所に示すため、FX 口座の解約や毎月の家計の見直しを十分に行い、裁判所に免責が相当であることを主張しました。その結果、免責不許可事由はあるものの、裁判所から裁量による免責を受けることができました。
FXは破産法252条1項4号の射幸行為にあたると解されており、免責不許可事由にあたります。取引の性質上、短期間に多額の負債を抱えてしまうこともあり、非常にリスキーな取引です。短期間に多額の債務を負った場合、そのことは裁判所が免責を検討する上で不利な事情となります。そこで、本件ではFXに二度と手を出さないことを示すために口座の解約や家計の見直しにより、今後生活をやり直していくための決意を示し、免責を受けることができました。免責不許可事由がある場合でも多くのケースでは、免責を受ける事が可能です。ギャンブルや投資などにより借金を負ってしまった方は一度専門家までご相談ください。